本の感想のブログ記事

大宮エリー、浅田政志著「対局」

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文筆家の大宮エリーと写真家の浅田政志が作品をやりとりして、受取った相手の作品から得たインスピレーションでまた作品を作り相手に渡すという企画。
大宮エリーの文章がとても面白いので読んでみましたが、大宮エリーって面白い文章だけでなく素敵な文章も書けるんだなあ。写真の良し悪しは全く分からないけど、文章は面白いと感じたりつまらないと感じることは出来ます。浅田さんの写真を見て、へーこういう文章が浮かぶんだ。スゲーなーって思いました。
唯一、黄色い水を背景にした写真に対する文章が、パパイヤとレモンの話だったときは、その思考回路が理解できました。なんとなくぼくもレモン味のかき氷とかが浮かんできたから。
考えながら、感じながら読めるなかなか良い本でした。

大宮エリー著「生きるコント2」

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1が凄く面白くて、すぐに2を読もうと思ったのに、ようやく読みました。
振り返ってみると1を読んだのは2012年の2月だったらしい。
もう4年も前か。

で、2ですが、やっぱり期待していた通り、めちゃくちゃ面白くてあっという間に読んじゃったけど、1のほうが面白かったように思います。
なんか1の時の方が身近な人のように思えました。我々と同じ風景を目にしている人なんだけど、着眼点や表現力が凡人と違うからとてつもなく面白いエッセイになってるって感じだった。
でも2は住む世界が違う人のエッセイという感じでした。
大泉洋と福山雅治と深津絵里と仕事したとか、とか緒形拳さんが恩人だとか、芸能人がバンバン出てきて、共感出来るところが少なくなっちゃったかな。
面白いよりも、すげーなーって感覚が先にくる感じかな。

それを差し引いても面白いけどね。
それにしても生きるコントっていうタイトルがいいなあ。さすが元コピーライターって思います。住む世界は違っても、ぼくも生きるコントって思いながら毎日過ごしたい。

いやあ・・。つまらなかったです。
なかなか物語が転がっていかなくて、いつになったら面白くなるんだろと思いながら読み進めていったんだけど、結局最後まで何の展開も無く終わってしまいました。辛いことがあった主人公の心の動きを丁寧に描いたということなんだろうけど、丁寧すぎて非常に退屈。
ハリウッド映画みたいに爆弾が爆発したり、怪獣が街で大暴れする必要は無いけど、さすがにお話なんだからもうちょっと展開してくれないと。
結局ウジウジ悩んで大したことはなにもしない主人公のお話です。
ま、女性には多少受けるのかもしれないですね。
この本を面白いという人の意見が聞いてみたいです。
解説には『絶対オモシロイ」と書いてあるけど、その解説もこの本のどこを褒めていいのか分からないから、どこかごまかしている感じでした。

東海林さだおの本は大学の頃に読んだことがあると思うけど、面白いエッセイを書く人というイメージくらいしかありませんでした。
久々に読んでみたら、改めてその凄さが分かりました。
着眼点や表現力が素晴らしい。ピーナッツとかトウモロコシをネタによくもまああんなに面白いエッセイが書けるもんだと。この「丸かじり」というのはシリーズ物で、このタコの丸かじりは記念すべき第1冊目。なんと現在37巻も出ているらしい。
食をネタによくもまあそんなに。
あと挿絵も凄く楽しいです。東海林さだおの漫画は人気がないようだけど、挿絵はいい味を出してます。僕は挿絵はてっきりサトウサンペイだと思ってました。どことなくテイストが似てませんか?

原宏一著「握る男」

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本の帯の
「通勤中に読みたい本第1位」
というコメントにやられて買いました。

結果、確かに通勤中に最高の1冊でした。展開も早いから1週間で読んじゃったけど、今週は通勤時間が楽しみになるくらい夢中で読みました。
主人公の二人(ゲソと金森)は、いわゆる善人ではなく、主人公にふさわしいとは言えないような人。僕はどちらかと言うと主人公に自分を重ね合わせて読んでいきたいので、主人公に共感出来なかったり、主人公を好きになれないと物語に入っていけないんだけど、この本はそれでものめり込んじゃうんだよなー。
ゲソほどじゃなくても、男に生まれたからにはもう少し野望を持たなきゃなって思いました。
で、ゲソや金森の行動や考え方にちっとも共感出来ないながらも、終盤はゲソ頑張れ!って応援している自分に気付いて不思議な気持ちになりました。
金森の回顧物語なので、オチが分かっている中で物語が進む辺りは、カワイイアナキンがダースベイダーになるというのが分かっていて見るスターウォーズエピソード1〜3と同じ流れですが、この仕掛けはあんまりよく無かったんじゃないかなあ。
オチが分かってなかったらもっとドキドキ出来たと思う。
ま、でもオチが分かっているからこその良さもあったかな。

ともあれ通勤中に読みたい本というのは本当です。
また、帯のもう一つのコメント
「全ての働く男女に読んでほしい。」
というのも納得です!

春日太一著「あかんやつら」

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あまり詳しいことは書けませんが、個人的にちょっと京都東映とは縁があるのでこの本を読んでみました。
昔の映画は熱かったんですね。そんな熱い人達が作った京都東映撮影所。ここはそんなに凄い歴史がある場所なんだと興奮しながら読みました。
東映は大衆娯楽主義だと揶揄されながらも、映画は娯楽だという信念を持って日本人の心をつかんで栄華を極めていくあたりは最高。その後の東映の没落のあたりになると、文章そのものも退屈になっていって読みにくかったかな。インタビューしたことをただ並べて広く浅く描いちゃっているように思います。前半と後半で別の本にしたらよかったんじゃないかな。

ともあれ東映が間違いなく素晴らしい一時代を築いた会社だったと知ることが出来て良かったです。
東映の比佐芳武氏の
「少なくとも時代映画は、興行価値を持っていなければならないものである。批評家がどれだけ騒ぎ、絶賛を惜しまなかったとしても、それが興行としては成り立たない作品は、時代映画として認められない」
という言葉は説得力がありました。

映画ランキングサイトで上位にくる作品は必ずしも芸術的な作品とは限りません。アイドルが出演しているだけの薄っぺらい作品も多いです。でも時代を動かすということは一部の批評家、専門家を唸らせるだけではできないんですよね。一般大衆の心をいかにつかむか。
その為の要素として
「泣く、笑う、手に汗握る」
これを徹底して盛り込んだそうです。それがあからさまだと芸術的にはよろしくないと言うことになるかもしれないけど、多くの観客は難しいことを考えずに楽しむわけだからヘタに難解にすることはないんでしょうね。
ただし、分かり易くするのはいいけど、マンネリは避けなければいけない。この辺りが東映も苦労した難しいところですね。

浅田次郎著「蒼穹の昴」

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中国の清朝時代の終わり頃を描いた全4巻からなる長編小説です。
まずは何はともあれ、登場人物がたくさんいてしかも中国人なので名前を覚えるのが大変。本の最初に皇帝の血統を示した系統図があったり、栞のような主要登場人物の説明書きがあるけど、それでも「こいつ誰だっけ?」状態が3巻くらいまで続きます。
非常に長い小説だけど登場人物が多いせいか、一人ひとりの物語があまり丁寧に描かれていない気がします。こちらがようやく物語に入っていけたなと思う頃に場面転換して、他の人の話になってしまうのでリズムを掴めませんでした。
これと同じような感覚を以前味わったことがあります。スターウォーズエピソード1を見たときです。
ジャージャービンクス、クワイ=ガン・ジン、ダース・モールとかいっぱい新キャラが出てきましたが、人物描写がイマイチだったように思います。
この小説も基本的には主人公の二人に声援を送るのですが、なんか文秀が最後のほうでリンリンを殴ったところは全く共感出来ず。え、そんな人だったの?みたいな感じ。
ということで読み切った満足感や、途中途中での盛り上がりはあったものの、満足感低し。
もっとたくさん本を読んでいけばこの本の素晴らしさが理解出来るかも。

蛭子能収さんとか、さかなクンをとても尊敬するし憧れてます。
他人にどう思われようと自分の好きなことをやり続けているからです。
蛭子さんの場合はギャンブル(特に競艇)ですかね。
新婚旅行でも競艇に行きまくったあたりは、「人としてどうか?」と思うくらい突き抜けている。中途半端だったら「変な人」で終わっちゃうけど、突き抜けると尊敬の対象になるんですよね。
僕も含め突き抜けた何かを持っている人は少ないと思います。
だから突き抜けた人に憧れるんですね。この本がとてもよく売れてると聞いたけど凄く納得です。ギャンブルだろうがなんだろうが一本筋が通った人のアドバイスって聞いてみたいものです。

でもその答えをあんまり真に受けちゃいけません(笑)
「全てのことは金が解決してくれる」
とか
「賃貸か持ち家かなんてどの舟券を買い方を迷うのと同じ問題」
とか、ほとんど参考になりません(笑)
でもこういう人と違う(同じでも良いんだけど)、本当の自分の意見というものを持って迷い無く発言出来るのが大事なんだなって思います。
アドバイスに対して「どう答えるべきか?」なんて一切考えずに。
素晴らしい。
かつ、めちゃくちゃ面白いです。
もちろん良いアドバイスもありますよ。時々ですが(笑
「人生の目的は死なないこと」
深いと思います。

西加奈子著「漁港の肉子ちゃん」

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8月19日に税理士試験の「法人税」を受けました。約1年に渡る勉強が終わった後は梅田で奥さんとご飯を食べて帰りました。
気分も晴れやかに帰りの電車で何か本を読みたいと思って読んだのが、この漁港の肉子ちゃん。
とにかくお気楽に笑いたかったんです。
そんな期待に見事に応えてくれました。
ほろっとさせたり、考えさせられるところもあるけど、基本的にはよく笑いました。
大好きな松本大洋の漫画「花男」の母と娘版って感じがしたな。
自分に素直に生きたいけど、世間体も気にするのが普通の人だと思うんだけど、人の道を踏み外さない範囲で極力人の目を気にしないでやりたいように生きていきたいですね。肉子ちゃんみたく。

山登りには全く興味がないけど、梅田までいく用事があった時に電車で読もうと思って買った本です。
タイトルになんとなく惹かれました。
この本は日本人で初めて世界の8000m峰14座全てを制覇した登山家竹内洋岳さんに著者がインタビューした本です。
14座という言葉は初耳だったし全く未知の登山の世界を知ることが出来て、会社の登山好きの人と話が弾んだりしたことは良かったけど、本としてはあんまり面白くなかったかな。
インタビューアーが、
「竹内さんにXXのことを聞こうと思ったけどやめた。おそらくその答えは△△だと思ったからだ」
みたいな自己完結が多いように思いました。
多分この本を読む人は、竹内さんに興味を持って読む人が多いと思う。多くの読み手はインタビューアーが勝手に結論を出すのではなく、ちゃんと竹内さんに聞いて欲しいと思うんじゃないかな。
あるいは、本当に聞く程のことでもないようなしょうもない質問なのかもしれない。それであれば、そんな事よりも他のことを聞いてくれって思うるのかもしれない。
登山家でもないし、竹内さんのことも知らなかったからその辺の感覚はよく分からないけど、
インタビューアーは聞こうと思ってやめたなんてことを書くんじゃなくて、これは絶対に聞くべしということを聞いて書くべきじゃないかなあ。
ということで、多分竹内さんは本当に凄い人なんだろうけど、その素晴らしさはあんまり伝わってきませんでした。
日本人で初めて14座を制覇出来たのはなぜか?とか14座を制覇してどうなったのか?みたいなところについて自分なりの意見を書いたら良いんじゃないかと思います。
でも、これはあくまで登山に興味がない人間の感想です。登山愛好家が読んだらたまらない本かもしれないですね。
ともあれ、繰り返しになるけど全く未知の世界を知ることが出来たのは良かったです.

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